匿名さん 2024-01-05 19:35:07 |
通報 |
この程度の変化であれば少し眠るだけで大丈夫じゃ。それにお主も、この姿の我の方が良いじゃろう?
(元々イナリは治癒能力が高い。例え刀で斬られても、鉄砲で撃たれても、三日程度で傷口が塞がってしまう程だ。それに彼女がいるからか、いつもよりリラックスしていたので変化できる体力が早く戻ったのだ。彼女がイナリの毛並みを堪能していたことなど露知らず、妖の姿のままでは彼女が萎縮すると思って。だから配慮してやったんだぞなんて傲慢な響きを隠そうともせずに言い放つと尻尾を揺らしながら、すくっと立ち上がる)
お主も疲れたじゃろう。風呂の場所を教えてやる故、ついて参れ
(それだけ言うとスタスタと本殿から出て行く。彼女が付いてこれているかは足音で分かるので、特に後ろを振り返ることも無く歩みを進める。買い物中にイナリの言葉通り片時も離れないでいてくれたから、その礼のつもりだった。本殿のすぐ裏の森を一直線に進むと開けた場所が見えてくる。そこにある露天の温泉が見えてくると歩みを止める。"どうじゃ。我の作った湯は見事じゃろう?"とでも言いたげに彼女の方を振り返ると鼻を鳴らす。湯に近付くと手を入れて温度を確かめる。常に一定の温度に保っているはずだったが、少し温かったので指先に術を展開し、少しだけ温度を上げる。尤もこれは自分にとっての適温で、彼女にとってはどうなのかは分からないが。湯の調節を終わらせると顎でしゃくりながら彼女に言う)
ここは我の結界が張ってある故、安心して入るが良い。見ての通り周囲に明かりがない。湯に浸かる時は日が沈むまでに済ませよ。
トピック検索 |