常連さん 2024-01-05 18:32:59 |
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っ………そう。ありがとう…。
(準備の為に立ち上がるのを視界の端に捉えつつ、先程と同じように声は掛けずにおこうとしたのだが。そばで立ち止まったと思えば片手を顎に添えられ、彼の方向にグイっと向けられる。じっと見つめられれば勝手に鼓動が早まりドクドクと音を立てて。…それでも抵抗する気にはなれずじっとしていれば、この色がよく似合うと、化粧ポーチから取り出された口紅が塗られていく。塗り過ぎたらしく下唇を指先で拭うその仕草に、また、熱が上がる感覚。パッと手が離されたことで我に帰りふっと鼻で笑ってありがとうとお礼を告げ、「確かにそうだよね」と軽く頷き逃げる背中を見送って)
……うん。本当に、よく似合ってる…。
(仕上げに施された口紅を改めて鏡で確認すれば、目の前に映るは一人の魅力的な女性の姿そのもので。その中でも一際目を引くのは、最後に彼の手で施されたコーラル系の口紅。本当に似合っていると微笑む姿は、どんな男でさえ虜にしてしまいそうな美しさと、少女のような可憐さを秘めていた)
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