通りすがりさん 2023-12-27 11:12:37 |
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【薫・クリフォード】
キミのことなら何でも分かるさ、僕の…"お姫様"だからね。
(幼く小さな声に優しく微笑み、彼女の耳元に掛かった後れ毛をしなやかな指先で払う。"お姫様"の不安を掻き消すように彼女の前髪を掻き上げ、その陶器のような額に軽くキスを落とした。ゴロゴロと響く雷鳴の中、「彼」は"お姫様"を抱き寄せたまま─彼女を自宅までエスコートして)
【葵依】
─やあ。どうかしたのかな、お嬢さん。
(彼を彼たらしめる、紅く染まった異型の腕を眺めていると─入口から昨日の少女の声が聞こえてくる。彼は赤黒い包帯を幾重にも巻き直し、本殿へと足を踏み出した。薄布の下には柔らかな笑みを浮かべ、ゆったりとした足取りで少女に近付く。と、少女の手に花束が握られていることに気が付いたらしく─不思議そうに首を傾げて)
…綺麗な花だね。くれるのかい?
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