｢｢ 帝都に咲かせたこの命 ｣｣ 〆

ようし、先ずは神様に挨拶しようぜ。途中に神社があったの見つけたんだ( 誘い一つで花を咲かしたように明るい笑顔を見せる彼に、釣られてにいっと口を大きく開いた笑顔が浮かぶ。体に見合うおおきな手が自身よりも小さな体に伸びてワシャワシャワシャと大雑把な動きで濡れ羽色を撫で回し。心を擽る店は沢山並んでいたけれど、先ずは途中に見掛けた神社を指し示し。神様がいるなんて思ってはいないけれど、それでも縋りたくなってしまうのは合われにも人間らしくあり。｢ ちゃんと神様に挨拶出来たら、店を見に行こう。財布も持ったし欲しいもんあったら声かけるんだぞ ｣撫で回しすぎた髪はすっかり乱されていて、並ぶ彼に声を掛けつつ他の演者から無駄遣いするな、財布を落とすな、明日の為に怪我を拵えるな、そんな注意を受けては右から左へ受け流して。 )