ナナシ 2023-11-19 03:23:02 |
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(ほんの少し覗き込むように上目に伺う彼と、一瞬目が合う。熱を冷ましておいでと促す声と双眸を眇める表情に、どうしようかと僅かな間悩むものの素直に甘えることにして。「…はい。そうさせて頂きます」顔の熱も胸の鼓動の早まりも治らないまま、口元から手を離し逸らした目線を合わせ、微笑みながら声を掛ける。赤く染まった頬と共に彼を好きだと想う熱の籠った視線を向けていたが、意識していない為に食べ終わった食器を片付け、乗せていたトレーと共に持ち上げ背中を向けてBRへと下がっていく)
…ったく、心臓に悪過ぎるだろ…
(洗い場に食器類を置き、長く息を吐き出す。先程向けられた幸せで満足そうな微笑み。好きな相手が自分に対して見せてくれた表情。思い出す度に幸せな気持ちになるとニヤニヤしてしまいつつ、これでは仕事にならないと、深呼吸を繰り返し。鼓動が落ち着くと共に顔の熱も引いていく。…もし自分以外にあんな微笑みを向けられたらと思うと、胸が苦しくなる。本当に久しぶりの感情に一度は苦い顔をするものの、悪くないなとふっと笑って。両手で頬を叩き、気を引き締める。もう大丈夫だと切り替えてしまえばBRから出てきて二人の元へ向かい。「すみません、お待たせ致しました。…新しくお酒を飲まれますか?飲まれるようでしたら、次の一杯は私が持ちますよ」軽く頭を下げ待たせた非礼を詫びた後、空になっているグラスを見ては微笑みつつ提案してみて)
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