匿名さん 2023-11-18 23:17:05 |
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「 ………や、別に。すんません。 」
「 こら侑、前見て歩き。気ぃ付けや。 」
好奇的な視線を受けて反射的に顔を背ける。やはりまだ自分の中に対人恐怖が残っているのか、何ともやりきれない心地だ。「 すまんな、大雅。 」、その様子を感じ取ったのか信介が声の主を諌める。情けないながら彼の背中越しに相手の姿を認め、そしてようやく思い出した。確か___宮侑。月刊バリボーの特集とか学校の横断幕とかあちこちで名前が上がる有名人。の割にはやけに金色が強パンチな剽軽者、といった印象だが。こいつがベスト…最強……、そこまでいって過去の憧憬に虚しくなり、またも妄想を打ち切る。今の自分の手には筆があるのだから、音もなく右手の拳を握り締めた。
「 ……なぁ、美術部ってどんな感じなん 」
「 え、まぁ文化祭とか。春高に比べたら影薄いけど一応大会もあるし。 」
へぇと喉を鳴らす信介。ただただ正直に尊重してくる眼差しに、思わず次の言葉を呑んだ。「 何を描くかは全然決まってへんけど 」。きっとバレーにひたむきな彼らに失礼だ、信介にも、このミヤアツムにも。
「 そんじゃ、俺こっちやから。…………えーと、こんなんしかないけど仲直りしいや。」
とお節介なのは重々承知していながらも、ポケットの中に二つあった飴ちゃんを手に押し付けた。謝罪料も込みだがそれは語らないでおく。
(/ 背後より再び失礼します…!
提供の性質上この場面ではあまりお話が弾まないかな…と判断し、主様が宜しければ次返事にてインハイまで飛ばさせていただければと思います。勝手な都合で恐れ入りますが、ご一考いただけますと幸いです。)
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