掲示板ファンさん 2023-10-09 19:52:48 |
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(あー!!お姉さん!!お姉さん!!ちーくんが!!頑張って!!気付いて!!()ううん…千秋くんウキウキですからねえ…どさくさに紛れて手とか繋がれても流しちゃうかも…(ボソッ))
(彼に連れられて到着した高台は、かなり長い期間放置されているようで、確かに道中に─まあ自身の答えを求めず、ほぼ一方的に話していただけだが─彼が話していた、下らない怪談の舞台になりそうな不気味な雰囲気を放っていた。指先が触れただけでも不安定に撓む手摺に絡みつく、青々と茂った蔦に手を触れ、その近くにあった軋むベンチに腰を下ろす。自身が尻を乗せると、強度が心配になるような程に軋む音が耳に届いた。彼の言葉につられて顔を上げると、自身の目に飛び込んできたのは言い現し様も無く美しい景色─昼の、目が痛くなるような澄んだ青から夕暮れ時の柔らかな茜色、そして無性に惹き付けられる夕闇に沈みかける空と、煌々と明かりを輝かせる街の建物。姉と比べられる普段ならば、一片たりとも思うことはない。だが今だけは、自身に芸術的才能が無いことが悔やまれた─代わりに鞄から携帯を取り出し、その風景をカメラに収めるとメッセージアプリを開き、案の定まだ既読も付いていない先程のメッセージに重ね、今撮った写真を姉に送信する。携帯を鞄に戻してから秘密基地で遊ぶ子供のような仕草をする彼をちらりと見やり、彼の言葉には「…ええ」と言葉少なに頷いておいた。と、今しがた鞄に入れた携帯が新着メッセージを知らせる。何気なく取り出してみればそれは姉からの返信らしく、"ちー?ごめん、気付かなかった~。そうそう、あの鷹はちーだよ!すぐ分かるねえ、流石ちー!後写真めちゃくちゃ綺麗!ありがと、次の作品の参考にしようかな~"送られてきたメッセージにふ、と小さく笑みを漏らしながら夕暮れの冷えた風が頬を撫でる感覚が好きなのか、心地良さそうに目を細めて高台からの風景を眺めていて)
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