…ああ、すまない。 (何処へ向かうでもなく廊下を歩いていたが、相手が目の前に立ちはだかると歩いていた足を止め、簡易な礼の言葉と共に眼の前に差し出されたシグナルチェイサーを受け取る。手にそれを握り締めながら相手をじっと見つめ、「…わざわざ届けに来たのか。ありがとう」と表情こそ変わらないが、心なしか柔らかく聞こえる声色でそう言った後は相手の横をすり抜け、また向こうの方へと歩いていこうとし)