アイドル様 2023-09-16 18:48:49 |
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っ、……
( 抱き締められて暗くなる視界と、それから彼の香りに包まれる感覚と、頭を撫でるやさしい手。それだけあればさくらの偶像を溶かすのも簡単なことで、誰も見ていないという彼の言葉で堰を切ったようにくしゃりと顔を歪めて涙を零し。だがしかし大声をあげて泣くなんてことはどうしてもできないのか小さくしゃくりあげながら彼の服をきゅ、と控えめに小さくにぎりしめながらそれに縋るように顔を埋めて。「 こわ、かった…。 」耳を澄ませないと聞こえないような小さな小さな声でそう呟いては、自分を守ってくれる彼の存在を確かめるように小さな子供のように彼に抱きついて。 )
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