掲示板ファンさん 2023-09-16 14:07:27 |
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( 管理室を出て、あからさまに不機嫌な足音を立てる二人を、道行く職員達が避けて目を逸らす。「……冷静な判断も出来ん上司など、居る価値も意味も無いな。」ロビーを抜ける途中、前髪のピン留めや眼鏡の取り外し等仕事への切り替えを行いながらも、どうにも収まりきらなかった苛立ちが猛毒の独り言として落ちる。邪魔も無く外へと出て、ん、と短い返事と同時に放られたヘルメットを受け取り、装着して相棒の愛車の後ろへ。「……さて。」着きたくはなかったが、現場付近に到着。個体の能力の影響か、既に冷気が辺りを囲んでいる寒さに肩を竦め、避難指示に動く職員には手帳提示のみの無愛想な挨拶をして、騒ぎの中心に重い足を向ける。まだ此方には気付いていない特殊個体を遠目に様子見しつつ、「今回ばかりはあまりサポートに期待をするな。今のストックで効くものがあるか怪しい所だ。」危険を前に見栄は不要と、相棒へ先に自身の武装状況を淡々と伝えておく。それでも一応己の武器に、予備実弾と血液マガジンの双方を装填し、「…効果がありそうなのは、精々貴様のその武器程度か。」その熱なら或いは、と多少の希望を相棒の刀に向けて数秒後、此方に気付いてか特殊個体が威嚇らしい声を放つ。――しかしそれに一々怖じも怯みもしない。ただ一つ、深々億劫そうな溜め息を吐き出し、「……やるか。」己にも相棒にも発破を掛ける静かな一声と共に腹を括って、此方へ向けて攻撃準備を始めた個体の警戒に構えを取り )
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