掲示板ファンさん 2023-09-16 14:07:27 |
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(まだ薄暗い通路を歩く内相棒の姿が見え、相棒が横へやって来ると当然のように歩くスピードを落として相棒と並んだ。おはよ~、と挨拶を返しかけたところで、今日の相棒には何だか妙な違和感があるような気がして口を噤んだ。頭の天辺から爪先まで不躾に一瞥した後、ふと髪を結んでいるゴムに目を留める。いつもならば黒か茶色の、実用性にしか興味の無さそうな、飾り気のないシンプルなヘアゴムが髪を束ねているだけ。だが今日は青く細い、可愛らしいリボンが相棒の髪を束ねていた。相棒の単色の装いに映える青い彩りに思わず小さな笑みが溢れ、「ん。おはよ~、アーネスト。今日なんか髪の毛オシャレだね~?」と少々遅れながらも朝の挨拶を返す。そうこうして廊下を歩いている内、相棒が自身のキーホルダーについて言及してきた。すると待ってましたとでも言わんばかりに相棒の方をくるりと向き、「そうなんだよ~、アーネスト!お気に入りの白ネコちゃん失くしちゃってさ~。オレ今めっちゃショックなの!」と態とらしく潤ませた目と情感をたっぷり込めた声、そして大袈裟に両手を広げて説明する。あの白ネコちゃん、なんかアーネストに似てて好きだったのにな~、とふてぶてしく眠そうな顔をしていた白猫のキーホルダーを思い浮かべながら笑ってみせた。その後は特に相棒と何を喋るでもなく管理室の前に到着し、「ぜ~ったいオレ昨日のこと怒られるじゃん。面倒臭~い」と文句を垂れながらも管理室の扉をノック無しで勢い良く開く。案の定幹部や上司はノックくらいしないか、と小言を垂れるが気にすることもなく、また今日も来ていないらしい誰かのデスクに腰を下ろした。「…情報だけ貰いに来たんですけど。教えてもらったらさっさと向かいますんで~」と1秒でも早くこの場から立ち去りたいオーラを醸し出しながら、オペレーターに圧を掛け)
(了解しました!!)
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