掲示板ファンさん 2023-09-16 14:07:27 |
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( 己が退いた後相棒も身体を起こし始めたのを横目に、白衣のポケットから手帳とペンを取り出しつつソファーに座り直す――つもりが、想定以上に下ろした腰が沈んだ為にバランスを取り損ね、背凭れに勢い良く背をぶつける。痛くはないものの不意を打たれた衝撃に思い切り眉間に皺を寄せ、「……そうだな。座る度に“こう”なる襤褸などさっさと替えろ。」ついでに舌も大きく打ち、丁度聞こえてきた相棒の呟きを刺々しい言葉で後押しする。取り敢えず体勢を整え、改めて開いた手帳の白紙に幾つか書き込んだ後、「時にイヴ、」視線も顔も文字を追う俯き加減のまま、ふと隣の彼へ声を掛ける。「貴様の奇行には随分慣れたつもりでいたが、その挙動はどうにも解せないな。」いつもの毒混じり、淡々として見えて何処と無く呆れたような、そんな色が窺える溜息も重ねて言葉を連ねる。「…この話題で、目を逸らすのも誤魔化すのも何度目だと思っている。」その挙動、この話題。それらの名詞が表すものを、自らの唇をとんとんと指先で叩いて示し、更に続く声は徐々に下降していく機嫌に伴い低く落ちていく。「何の思惑があるのかは知らんが――“それ”は此方を軽んじているようで、不愉快極まりない行為だ。」もう一つ打った舌打ちを読点に加えて、そこで漸く相棒の方へ尖った視線を流す。「……そうまでするだけの、余程退っ引きならない理由があるのだろうな?」問い掛ける形を持たせてはいるが、それは“そうではくては容赦しない”という皮肉――それにほんの少々、幼稚に拗ねた不機嫌も含めて。そのまま唇を曲げ結んでしまえば、ふんと相棒から顔を丸々背けて黙り込み )
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