掲示板ファンさん 2023-09-16 14:07:27 |
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(顔を起こした相棒の所作を見守っていると─自身の、爪を丸く整えた指先が、弾性のある柔らかな触感の何かに突き当たった。少しばかりの驚きを伴って視線を動かすと、自身の指が相棒の口内へ含まれているのが目に入った─それに声を上げる間も無く、指が開放される。かと思えば、今度は額から首筋をなぞるようにキスが落とされ─その温い温度と擽ったさに少々身を捩った。ふと呼ばれた自身の名に顔を上げれば、そこには確かな熱を帯びているのに、妙に冷えたところのある─例えるなら、実験に勤しむ科学者が実験用動物に向けるような─眼差しを向けられ、半ば命令のような声色で口を開けろ、と言われる。─唇を舐める、無造作ながら不思議と艶っぽく見えてしまった舌の動きには見なかった振りをして─返事をする前に自身の唇を軽く食んでくる相棒を、我儘な子供でもあしらうように「はいはい、分かったよ~。」と笑いつつ軽く返事をしながら唇を開き、相棒の行動を待った。部屋が静まり返っているからか、聴覚以外の感覚が妙に鋭敏になっている気がする。自身の解いた後ろ髪がソファの座面に押し付けられて広がっているのが分かり、確実に跡になるな、今日は髪を洗わないと─などと見当違いなことをぼんやりと思考した。こちらから動いてやろうか、と一瞬思うものの─相棒のやりたいようにさせてやるのも面白そうだ、と思い直したらしい。同じく燻るような熱を帯びた瞳でじっと相棒を見つめたまま、次の行動を待って)
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