掲示板ファンさん 2023-09-16 14:07:27 |
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( 目を逸らした所で感触に変わりは無い。指先に当たった温く柔らかいものも、その際に鳴らされた音も、視覚以外の五感は確りと捉えてしまっている。ぶつけた文句も効いていないらしい、笑う相棒の声が、いやに耳に付く。「……冗談でなければ、」もう一つ、顰めた台詞を言わんとして。掌の下開いた口元に何かが少量流れ込んできた。口腔に広がった鉄臭い匂いと味に、バッと手を自分の顔から離してみれば案の定、指先の辺りから“能力”が溢れていた。「っ、イヴ、」此方の手から出ていたのであれば、当然向こうも。そう少しばかり慌ただしく視線を上げた先――香子蘭よりも濃厚な甘ったるさで向き合う顔の、その唇に。真っ赤な色が引かれている。白い肌に際立つ鮮血、己の血液。驚きだったのか、焦りだったのか、それとも他の――ともあれ、ぞくりと端まで身体が慄き、目は見開かれ呼吸が止まった、その一瞬の次、「何馬鹿な真似をしている…!」状況を理解した己が叱責の声で、身体は素早く動き出す。先ずはその唇に塗られた紅を、引き上げた服の袖口でごしごしと乱暴に拭い、その後で捕らわれていた片手を解き、彼の手にも付着していたそれを同じく衣服で擦り取る。それから綺麗に拭いきった皮膚の状態を確かめ、続けてソファーから腰を上げ、再び伸ばした手でその顎を袖越しに無遠慮に引っ付かんで顔を近付け、先程から己を翻弄している唇も診る。「……何ともないな。」紅が付着していたそこにも、他の身体にも異常は見られなかった事に彼を解放し、「…巫山戯るのも大概にしろ。」大きな息を吐き出しながらソファーに崩れる。「口説も冗談も百歩譲って、まあ構わん。だが、今のはあまりに軽率が過ぎる。」じと、と非難の目を刺して、しかしまた直ぐに視線は逸れてテーブル上に落ちる。…それから暫しの沈黙。その目線は己の手元――彼の唇の感触が残った指先。そこをそわそわと、もう一方で撫でるように触れていた。しかしやがてそれを止めて、まだ脳裏から離れない己の血を塗った彼の、真っ赤な唇の色を払うように頭を乱雑に掻き回しながら、「……仮に、貴様の口説が冗談ではないとして。」まだ溜め息混じりの低い声で言葉を掛ける。そのまま口を開いたついで、自身の頬と唇にもへばりついた鉄の味が残る舌の口直しに、チョコの一つを口腔に押し込んだ後。「何をどうすれば、人の家で、その家主――それも、自分の相棒を相手に火遊びを吹っ掛けようなどと考えられるんだ、その頭は。」もしや脳まで腐食していたか、などと憎まれ口を叩きながら、薄紅が引かない顰め顔のままで相棒を真っ直ぐ睨み付けて。そのまま綺麗に血液の取れた指先をひょいと伸ばし、彼の片頬を軽く摘まんで無闇矢鱈と形の良いその輪郭を崩す、という子供の悪戯のような行動で、散々な狼狽の原因に仕返しを試みて )
(/ このまま永遠の眠りに就いても悔いは無……いややっぱめっちゃあるので生き返りますね!!()やだ…ザオリク唱えなきゃ…()ええ、大丈夫ですよきっと!アーネスト今も変な行動取ってますが!恐らく!!()おっと何やら大事な情報手に入れちゃった気がしますね…なんとまあ、研究一筋なアーネストとは本当に正反対ですね…でも今はそのお陰でアーネストを翻弄して頂いてるので…() )
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