掲示板ファンさん 2023-09-16 14:07:27 |
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( 「…それは、」向けられた言葉に繋げる苦言は、彼の圧に引っ込めた。そのまま縫いぐるみの元へと離れていく後ろ姿をその場で見守る。さて、藻掻く“敵”の腕が掴まれて――捻じ曲がる際、枝でも折れるような音が聞こえて、骨があるのか、等と冷えた頭で思案する。少女の悲鳴についてはそもそも気に留めようとも思わない。頭、腕と高熱の刃で刺された後に、微かに震えるばかりとなったそれを手に戻ってきた相棒が捲ってみせた腕に、ぎっと唇の内側を噛む。――生体の腐食。腐り。細胞の壊死。それは肉体の一部が、完全に死んでいるという事。つまり、医療班長の言うような“治癒力”そのものが失くなっているだろう。…そうしたのは、他でもない自分だ。「……ああ。」少し遅れて相棒の笑みに淡々と答え、「だがその前に、」一歩近寄りその晒された腕の上部と、そもそも弾で撃ち抜いた肩の傷辺りを、各々自身の両手で予告無しに掴む。「…少しじっとしていろ。」己が引き起こした相棒の腐食を確と見据えて、すう、と息を肺に籠めた後、接触した掌から薬性血液を生成していく。その効能は――再生。壊死した細胞と神経自体の復活。もう少し踏み込めば死者蘇生薬ともいうだろう、医療や倫理の禁忌ガン無視の、“この世に有り得ない薬”。それを傷の癒合薬とも混ぜて生み出し、相棒の腕や肩に直に流し込む。「……っ、」頭が熱を伴い鋭く痛んで顔が顰む。…当たり前だ。通常は既存の薬剤や毒に寄せて生成を行っている。感情で溢れる薬性血液だって、成分を調べれば該当する薬品が出てくるだろう。こんな世の理をひっくり返すような、空想の薬を自身の想像と希望だけで作るなど、脳や身体に多大な負担が掛かるに決まっている。――だが、それがどうした。“そんな事”はこの行為を惜しむ理由になどならない。「……さて。」腐食部分全てに己のその血液を流し終わるまで十数分。いつの間にか垂れてきていた鼻血を離した手の一方で雑に拭いてから、改めて相棒の顔を、クラリ回る目で見遣る。「感覚はどうだ、イヴ。」思った以上に範囲が広く、失った血液も多い。熱に痛みに貧血と三重撃を喰らってぼんやりする頭では、きちんと最後まで再生させられたのか今一つ解り辛く、若干呂律の怪しい舌で本人へ直接問い掛けて )
(/ ええ、恐らく、ですが…()よしじゃあアーネストの奥の手見せちゃいましょうね!!此方アーネストの奥の手、“この世に無い空想の薬や毒、薬品を己の血液で生成する”という暴挙です!!()まあこの通り本人にバッチバチに負担掛かりまくるので、普段どころか緊急時でも使うのを渋る代物ですが!!どうでしょう!?()ヒョエ…イヴさんヤバい…(震)げ、元凶は何とかなったので何とかお鎮まりを……!() )
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