斎藤 悠介 2023-09-13 21:51:55 |
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話が早くて助かる。
( もう手を伸ばせば届く距離、仕事でスーツを着用している際は例え集会であろうともコートや体には銃以外の暗器を複数仕込んでいる。スっと素早く腕時計から取り出したのは裁縫針程度の小さな針、先端には掠めただけで数分は動けなくなるだろう痺れ毒が仕込んである。警戒して目が合っている今だろうが揉み合いになれば掠めさせる程度はでき、時間稼ぎは十二分に出来るだろう。取り出した後に更に一歩相手の前に足を踏み入れて行動に移そうとした瞬間、後ろにいる彼の方から音がして、つい攻撃の動きをを止めると振り返り )
───
「くそ…くそっ、俺だって好きで逃がした訳じゃないのに…!」
( 息を切らしながらホテル内を駆け回る。誘拐からの監禁、若頭の気まぐれによってさせられた業務で派手な動きはいつもの事だと思っていたがまさかの監視対象の監禁相手が逃げて、上司から"捕まえないと若頭にやられるぞ"と脅しをかけられて気が焦いている。若頭の事だ、本当にやられかねない。何かあったのか、同じ用心棒である相方からは連絡は無く焦りは増幅していくばかりで、階段を駆け下りて一階に降りた瞬間視界に捕らえたのは探し求めていたターゲット。"捕まえなきゃいけない、絶対に。でもまた逃げられるかもしれない。どうにか止めないと"頭に一瞬にして浮かんだ思考、ポケットからナイフを取り出すと声にならない叫びと共に走り寄って、片足目掛けてナイフを振り下ろそうとし )
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