斎藤 悠介 2023-09-13 21:51:55 |
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「よぉ。待たせたな。」
( 暫くして事務所の傍にある、大堂組が所有するホテルから出れば歩いて事務所へ。部下の挨拶を受け、鼻歌を歌いながら御機嫌に自分の部屋へと足を進める。扉を開ければ自分のものとは違う煙草の香りがして、それに目を細めると彼の向かい側へとドサッと腰をおろして座り。)
「…恋人が心配でならねぇって顔してんな。」
──
( 残された部屋の中。拘束があるのは右腕の枷のみで、部屋の中に関しては動き回ることができるらしい。先程地面に倒された際に肩をぶつけたらしいが、それ以外は特に外傷はなく。立ち上がると辺りを見渡して。トイレ、風呂場、冷蔵庫にはミネラルウォーターと最低限の生活ができるものは揃っており、引き出しなどからホテル名の書かれたものを見つけると本当にホテルの一室であることが分かった。何か上手く脱出できる方法はないだろうかと静かに物音を立てずに部屋の中を散策し。)
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