Clover . . 〆

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（／分かりました、此方から出させて頂きますね！
これからよろしくお願い致します！

最後に一つだけ確認させて下さい。
沙英ちゃんの旧姓を教えて頂きたいのですが、宜しいでしょうか？音の事なので、最初は名字にさん付けで呼んでると思うので教えて頂けると助かります！

また絡み分で、此れだと絡み辛いなどありましたら遠慮なく仰って下さいませ！）




──そういや今日だっけ。

（授業を終えて帰宅途中、制服の上着ポケットに入れていたスマホが震え取り出してみると＂父＂の文字。電話かと思いきやメールを受信したらしく、渋々開いてみれば用件のみを簡潔にまとめた短い文。母が亡くなってから真面に会話も無く、此方も避けていた訳だし当然と言えば当然だろう。仕事で来れない為引越しの手伝いをする様にとの事で、何かあっただろうかと考えを巡らせる。父の後妻つまりは義母とその娘が引っ越してくると、少し前に父の秘書が言っていたのを思い出して。
父が居ないとなれば、家の鍵も空いておらず現時点で鍵を持っているのは自分だけ。既に来ていたとしたら中に入れず困っているかもしれない。そう思い立てばスマホを手に握ったまま、自宅へ向かって走り出し。

──十数分後、自宅前まで来るとまだ引越し業者のトラックも停まっていないようで上がった息を整え。それでも直ぐに気持ちを切り替え、来る前に出来る限りの準備をしておこうと鍵を開けて自宅の中へと入っていき）