異世界の創造者(スレ主) 2023-08-24 16:02:04 |
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>セレソ、ALL
【マファリム王国市場/バニカ=コンチータ】
マファリム王国の市場、人々が賑わう中、赤いドレスを着た一人の女性が静かな足取りで歩いていた。
堂々とした振る舞いとその美しく気品ある姿から、すれ違った人々はどこかの貴族だと思うだろう。
しかし、この涼し気な顔をした女性は、今自分がどこにいるかさえ知らないでいた。
女性の名前はバニカ=コンチータ。食の好奇心から悪魔との契約をかわし、普通の食の領域を超えた悪食を求めた果てに、自らが悪食の悪魔に成り代わった。
その後も更なる悪食を求めたバニガだったが、住んでいた世界の食事には飽きたために、別の世界へと旅立った……のだが。
気がつけば自分は、見知らぬ街の路地裏にたどり着いた。一緒にいたはずの従者たちもいない。
……普通の人間であれば慌てるであろうが、バニカは少しも取り乱さず、それどころか、「なにか真新しい“食物”が見つかるかも」と、期待に胸を膨らませた。
ひとまず、情報収集でもしようと思い立ち、人がたくさんいる場所を探して市場までたどり着き、今に至る。
「それにしても……市場なだけあって、随分たくさんの人がいるのね……あら?」
辺りを見回しながら歩いていると、ある洋菓子店が目に入る。ひとりの女の子が店番をしているようだ。やわらかそうな雰囲気だし、話しやすいかも……そう思ったバニカは、洋菓子店へ足を運んだ。
「こんにちは、お嬢さん。お仕事中ごめんなさいね。私、こちらの国へは初めて来たのだけど、道に迷ってしまって……よければ、色々と教えてくれないかしら?」
ニコリ、と笑みを浮かべ、道に迷った旅行者を装いながらそう尋ねる。
【絡ませて頂きました!よろしくお願いします!】
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