「金を貸してほしい?」
青年は目の前にいる人物にそう問いかけた。その人物の瞳は藁にも縋る思いを抱いているのか切羽詰まったように見える。青年は「ふむ」と小さく声を漏らしてからニッコリと笑ってみせた。
「良いですよ。ちゃんと返済してもらえるなら喜んでいくらでも貸しましょう」
青年の笑顔と言葉に助けを求めてきた人物は何度も頷いてみせる。
「では契約書を交わしましょう。あなたのペースでしっかりと完済してくださいね」
そう言って青年はサインを貰った契約書を手にし、ドンと布袋いっぱいに入った金貨をテーブルに置いた。受け取って感謝を述べ去っていく人物に、青年は小さく呟いた。
「……ちゃんと返してくださいね」
青年の口元が歪むのを同じ部屋にいた助手は見逃さなかった。
【金貨100,000,000枚】
あなたはどう返済しますか?
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