…今日も暑いなぁ、ほーんま夏。 (廃れた場所といえど夏休みの時期は近所の子供が公園代わりに神社に遊びに来て、楽しげな声を響かせていたのだが異常とも言える猛暑のせいか例年通りの景色は見えず、耳を刺すような蝉の声だけが蒸し暑い境内の空気の中に響き渡る。呟いた言葉も掻き消されてしまいそうだ。退屈な昼下がり、ふわりと人に姿を変えると周りを軽く見渡して口を開き) 寛人ー?おる?