幹部 2023-08-04 22:34:15 |
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─────殺。来来、這就是我喜歡它的原因。(落ちた問いに余す程の時間を作り、息さえも止めて飽きる迄の間を十分に置いてから漸く短く酸素を吸い込んで。顔だけではなく身体の向きごと振り返り、行儀悪く一人がけ椅子の肘置きの部分に足を置くと彼の体を跨ぐように向かい合って。伸ばした両手は宝石や壊れ物を触るように普段の動きからは信じられない程に繊細な動きでそぉっと相手の顔を包み。指先が輪郭に触れたまま親指が彼の視力を持たない目を表に出すように髪を梳くって、陶酔しきるうっとりとした表情で彼の名前だから知っているのだと。加えてはこっちへと呼び掛けてから触れていた手を離し、彼の懐の中へ潜り込むように首をすくめて身を小さくし頭を寄せて『だから好き』と独り言ちる。調査報告書の一言さえ読めないが、彼の事だけはちゃんと知っている。それが何も持たない駄犬が見せる全ての愛だと身を寄せたまま付け加えて)俺が役立たずなる、ます、そん時は他所に捨てねぇで殺 す出来る人が大哥。大哥の役に立てないなら俺の命なんか存在する価値無いって知ってる人。
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