幹部 2023-08-04 22:34:15 |
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(一も二もない返答は理解に及んだ末の言葉とは到底思えず、此方を見詰める双眸は純真そのもの。そこに狂気に近しい崇拝のような色が滲んでいるのを認めてまだ薬が効いているらしい事を確認しては、続けられる弁明どころかまるで自分の働きを主人に認められんとする犬のような言葉に眉根を寄せ呆れの滲む表情を浮かべて深い溜息を吐き。しかしそんな愚かささえ許容してしまうのだから部下にも散々釘を刺される「夜鈴に甘い」の言葉も強ち間違いではないのだろう。そうは思いながらも再び吹かした煙草の灰を灰皿へ落とすと、自らの膝をトントンと指先で叩いてそこへ顎を載せるように示し)
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