草紙 2023-07-25 19:05:42 |
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▼ 一条文子 様(>>65)
……、ねえ、そろそろ起きて、文子。
(物である身に就寝は不要とはいえ、人の真似事は随分と満たされるものであった。どこか懐かしい夢さえ見た気がする──とゆっくりと瞼を開けば傍らの温もりに委ねるように一度身を寄せ、それがバレないのであれば細腕を揺さぶって彼女の寝覚めを促そうか。無事にその双眸が現れたのを見届けた後一度頷き、頬に手を伸ばしペタペタと健康を確かめて。避けられないのならば柔い肌に触れる手は異常がないことを確信したが最後、それ以上の接触はないままに腕を下ろす。昨夜以降明確に態度が和らいだ自身の変化にも気が付くことはなく、先に呼んだ名が零れ出たことにも頓着することはなく。少し乱れた着物の帯をきちんと直しながら、廊下の方へと目を向ける。独り言のように呟かれるのは決まり悪げな言い訳の台詞。目線を合わせないのは自分でも悪かったと思っているからなのか、小声で落とされる説明は早口で要領を得ず)……今更だけど、色々説明を飛ばしたと思うんだよね。だからとりあえずここを案内しようと思って。
(/承知致しました!それでは三者の内の誰かを廊下に向かわせます。またご質問、ご相談などあればお申し付けください!)
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