名無しさん 2023-06-25 20:10:45 |
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( 「ありがとう」とコップを受け取ると早速水を一口飲む。熱を帯びていた体がゆっくりと落ち着いていくのを感じながら一息つくと、ペンダントを取りに再度部屋を後にする相手の背を追った。
初対面で大分迷惑をかけてしまったと後悔しつつも、自分たちが共通している摩訶不思議な関係がはっきりするかもしれない…そう思うと罪悪感と共に表しきれない高揚感がある。
数分経ち彼が部屋に戻ってくると、差し出されたペンダントを手にし、それを見て、息を飲んだ。)
───これ、僕があげたものと一緒だ。…いや、僕というより、宗太郎が、だけど。
…なんだか、凄く懐かしい……。
( 手にしたペンダントは、彼が言うように大分劣化していて大昔のものだと見て取れる。しかし、手のひらに収まる程度の星型を模した飾りは、それでも綺麗に輝いていた。
ふと、何かが気になり星を裏返し指でなぞる。じっと其れを見つめれば、「稔」と名を呼び相手へ差し出した。そこには小さな石で傷をつけたのか“宗”と刻まれていた。)
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