隣人 2023-06-23 05:37:13 |
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ローズ………ローズ!良いじゃないか、気品溢れる君にピッタリの名だ。薔薇というのはかつて海よりアプロディタが生まれた際、陸の神が対抗して生み出した創造物。そして赤い薔薇はアプロディタが流した血で染まった白薔薇の末路____良い名を選んだね。
(漸く対峙した模様の彼女を見つめる瞳を蛇の様に細め、小鈴の音の如く品のある声色から語られる仮の名を耳にし数秒、訝しむ視線を他所にパンッと両手を軽く叩けば大袈裟に絶賛し始め。突然の破裂音に慄いた小鳥達が激しく羽音を鳴らして木々を揺らし、天使の羽の様にひらりひらりと舞い降りる木の葉に包まれて男は微笑を浮かべていた。不快感を煽る様な内容だが本人は至って真面目に、加えて心底感心した様な態度で柔く更に瞳を細めるのだ。此方にも咲き誇る赤い薔薇、何も語らずして凛と佇む姿は彼女に類似していると確かに男も思うのだ。次いで彼女からの質問には嬉しそうに微笑を浮かべ、悩む”真似”を。その間も日差しは二人を明るく照らし続けて)
何を知っているか、それはローズにとって利となる話が聞きたい?それとも、足がすくむ様な話か。
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