比翼連理 . 〆

〈 碧棺 左馬刻 〉

……俺もここ数年行ってねえんだよな。ほぼ毎日どこかしらで海は見てんのに。

( 彼女の甘えが何とも言えぬ心地よさで、それに酔ったような気分の良さを抱いていると帰ってきたのは思わぬ返事。もう当に慣れ親しんだ潮風の匂いと深い海だが、直接肌をつけたのはもう数年前、何を差し置いても大切な存在が己の手から離れる前のことであった。軽快なポップスに似合わない考え事を払うかのように「 だったら二人で海でも行こうぜ。好きな水着選べよ 」と肩に手を乗せ。彼女から海の話題が出た際、今はしていないものの理鶯が漁をしていたという穴場の海水浴場の事を思い出し、苦しさから逃れるかのように口端をにいと上げて提案した。幾つかの水着のハンガーを手に取り、それを半ば強引に彼女へと手渡す。 )

水着の上に着る夏服もいるだろ。幾つか気に入るやつ探そうぜ。



〈 鵲裳 つばさ 〉

えっ、三郎くんの方が絶対絶対似合うと思うけど……

( 心の底から出た言葉であった。ひどく美少年という言葉がこれ程までに似合う人物はいない、そう直感的に感じさせるような人物は彼以外にいないからだ。小さな討論を繰り広げる前に、カウントダウンがその終わりを今にも告げようとしている。慌ててカメラの前に並び、この身長差ならしゃがまなくても良いのでは？と内心思いながらも上手くフレームに顔が収まるよう腰の位置を低くする。猫の手のように両手の第二関節を軽く曲げ、ポーズを撮ればカメラのシャッターがすぐに切られた。そして今まで高揚感で誤魔化されていた羞恥心が段々と牙を剥いてきて、顔真っ赤にしながら隣の彼へこそりと話しかける。 )

今更なんだけど、プリクラってすっごく恥ずかしいんだね……



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ありがとうございます、背後様のお話聞くの大好きなので楽しみにしております……！

またすぐ此方から出てくると思うのですが、一旦此方背後会話はドロンしますね！また展開のご相談やロルの追記などありましたら遠慮なくいつでも話しかけてくださいませ……！！！ ( 蹴り可 )