お嬢 2023-06-05 20:42:11 |
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ん、できた。
( よく或る休日。キッチリとした和服に身を包み、さらりとした黒髪をしっかりと後ろで纏めあげた美澄はするりとたすき掛けを解いて満足気ににこ!と笑って。今日は長らく組を離れていた人物が帰ってくるそうで朝から下っ端から組長である自分の父親までソワソワと忙しない様子で過ごしており、その戻ってくる人物は幼少期ずっと自分の面倒を見てくれた人だと言うが美澄の記憶の引き出しの中には薄ぼんやりとしかその人のことが思い出せずほぼ初めましてのような感覚だ。確かに小さな頃遊んでくれたお兄さんの記憶はあるが、背中に咲いた花が綺麗だったことくらいしか覚えておらず顔なんてそこだけモヤがかかったかのように思い出せない。マァ目出度いことなのだろうととりあえず料理は大量にこさえたものの何が好きかも分からないので結局唐揚げやら餃子やら簡単なちらし寿司やら、若い構成員たちのリクエストにより集まった和洋中華ごちゃ混ぜの食卓になってしまった。ちらり、と時計を見やればもう彼の人が家に着いていてもおかしくない時間で、そろそろ玄関で出迎えの時間だなと判断すれば「 お皿とお箸の用意お願いね 」と構成員に声をかけてぱたぱたと玄関へと向かい。 )
( かしこまりました!
ではお言葉に甘えて出戻り直後から始めさせて頂きますね、!)
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