(いつもの小洒落た羽織は今だけは脱いで、動きやすいようにシャツと黒のズボンだけの格好で。 微かな妖気をたどってみれば、明かりのない夜道へと到着する。前の一件が頭から離れずに、ここ数日は上の空だった それをはっきりさせたいが為にこうして、月明かりしか光源がない道を歩いている。 目の前に女性の姿をみつけ、一旦足を止めて) ………鈴さん?