匿名さん 2023-04-29 15:14:24 |
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え?ちょ、ちょっとおハナさん…!
( 相変わらず、人の事情など知ったことかと言わんばかりに我を押し通そうとする相手のあまりの勢いに、上記のように抗議しようとするも抵抗する暇もなく店の案内に連れていかれそうになって。しかし、直政にとってはこれが相手との時間の日常茶飯事らしく、嫌々ではなさそうに仕方ないと笑みを浮かべながら手を引かれるまま足を動かそうとし。が、その瞬間、後ろからもきゅ、と裾を引かれて静止させられればそこには眉根を下げていじらしく、うるうると滲ませた蘇芳の瞳をこちらに向けて1人にしないでと訴えかける相手がおりその様子にまたも胸の中が波立って。その強請る仕草はまさしく花魁のそれで、花街では今のヒールよりも歩きにくいだろう高下駄で過ごしていただろうにとわかっているはずなのに心を揺さぶられるとやはり椿は花魁の卵であることが改めて理解させられて。相手の計略が功を奏したらしく、この調子では相手のことも放っておけないと足を止めると、ブレーキがかかったことで華もどうしたのやらと振り返れば『 なンだいなンだい、この小娘は?大人の時間を邪魔するンじゃないよ。 』と案内を邪魔した椿に近寄ってジロジロと、四方八方から品定めするかのように眺めて。 )
( / 申し訳ありません。少しだけ修正させていただきました。 )
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