匿名さん 2023-04-29 15:14:24 |
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わたし、この扇がいいです。
( 湯上りのように頬を火照らせ咳払いする彼にきょとん、と不思議そうに首を傾げそれを覗き込もうとした椿だがそれは彼に背を押されたことにより叶わず。気になるもの、と言われてもやはりどれもピアノや三味線ほどでは無いとはいえ一般的に見れば十二分に値の張る品々ばかりなせいか強請るにも気が引ける。そりゃあ芸妓としては一流の?──とは言ってもここにあるものは全て一流なのだが─── もの、もっと言ってしまえば値の張るものに目が言ってしまうが、ただの少女である椿として気になるものと言えば先程彼が勧めてくれた扇に1番心惹かれているようで。椿は白魚のような手で先程の奥義をそっと手で示せばにこりと少女らしい若々とした笑顔を浮かべて。「 直政さまが私に似合うって見つけてくださった扇ですもの。 」とふにゃふにゃと柔らかい声でそう付け足せば、ダメかしら、と彼の顔を伺うようにそっと椿色の瞳で彼を見上げて。 )
( / 仕事に追われなかなか返事ができず申し訳ございませんでした…!!
もしまだいらっしゃる様でしたら引き続きお相手いただけたら凄く嬉しいです…! )
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