匿名さん 2023-04-29 15:14:24 |
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ふふん、ふーん、
───、…………な、直政様…!!!
( ふわり、くるん。と遊郭での舞踊とはまた違うステップながらも元々のリズム感が良いのか、まるで童話に出てくるお姫様になったかのようにワルツにも似たステップを踏みながら鼻歌を歌っていたものの、はた、と彼の美しい黒瑪瑙に気付けばぱっと白んだ頬に朱が差せば指先で摘んでいたエプロンをキュ!と握ってわなわなと蘇芳の瞳を丸くさせて。「 な、いつ、…!!(なんで、いつから) 」と驚きと羞恥で上手く動かない唇を必死に動かしながら一体いつから見られていたのかと問い掛けるも、冷静に考えてみれば鼻歌なんて歌ってしまったらそりゃあ扉の外からだって気になってしまうものなのだ。歌はまだ仕事として使っていたし鼻歌程度だからまだ、まだ100歩譲って良いとしても、お姫様気分でエプロンを摘んでくるくる回っていたのはどうしようもなく恥ずかしい。だってその場の適当な振りだったし誰も見ていないのににこにこしているなんて変な子だと思われたわ…!と穴があったら入りたいとその場にしゃがみこんでは真っ赤な頬を隠すように両手で抑えてはおずおずと彼を見上げて。 )
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