貴方とみる世界 〆

そう、か。
なら家でいるときはそうする。

( 気を遣わなくてもいいという彼には、逆に気を遣わせてしまったかと思うも、そう言うならば言葉に甘えようと思う。それよりそろそろ夕飯の時間に差し掛かっている。自炊などしないため、家に食料はないし、相手も引っ越してきたばかり。嫌でなければ街の食堂でも行こうかと提案を。)

…夕飯だが、家には何も無いし外で食べるか。

( 外食をしようと提案されれば、少し考えたのちに頷いて了承の意を示す。普段は自炊している為、外食するのは随分と久しぶりだ。自分と居ることで相手に何らかの迷惑が被らないかが少し懸念だが、わざわざ高位の狼種につっかかる奴はいないだろうと考える。もし自分が絡まれたとしても、いつもの様に適当に相手をすればいいか、と結論に至った様である。
ついでに、明日からの食事はどうするのだろうと考えれば、料理は好きだし、と此方からは自炊について提案を。)

明日からは料理も俺が作れるから、必要な時は言って。

じゃあついでに食料の買い出しも行こう。
朝飯を作ってもらえると助かる。

( 料理もできると言われると彼にこの仕事を頼んで正解だったなと思う。自分の仕事は基本的に昼～日付が変わる頃までなことが多い。朝食と昼食は食堂などで済ませ、夜は帰ってくるのが遅いため食べずに寝ることが多い。朝食だけでも何か家で食べていけると有難い。椅子から立ち上がれば、｢行こうか｣と彼に一声かけ。早速リビングを出て外へと向かい。)

朝食だな。分かった。

( 此方からの提案に対し変に気遣うことも無く、素直に了承し頼ってくれる相手にはなんだか安心しつつ、行こうか、の言葉には黙って頷き、そのまま彼に続いて外へと出る。
並んで歩く、と言うよりも1歩後ろに下がってしまうのは日頃の癖と言うべきか…人外種の近くを歩く時は少しばかり距離を取ってしまう。)




( / ご連絡も無しに期間があいてしまい、大変申し訳ありませんでした！！まだいらっしゃいましたらゆるりとお待ちしておりますので、ぜひまたお相手願います。)

基本的になんでも食べられるから食材に関しては任せる。

( 少し後方を歩く彼を気にしつつ、街へと繰り出す。恐らく彼が後ろを歩くのは人外種と人間が一緒に歩くことへの抵抗があるのだろう。今は構わないがそのうち隣を歩いてくれるといいなと思いつつ食材が売られている市場へと辿り着き。自分は料理のことは分からないので全部彼に任せようとそう言い、｢金のことは心配しなくていいから｣と付け加えて周囲を見渡して。)


(／おかえりなさい！また宜しくお願いしますね！)

( 暫く歩いていくと、どうやら市場に着いたらしくてその賑わいに少しソワソワして。ここの市場自体、規模も大きいため存在は知っていたがなかなか自分で訪れることはなかったのだ。)

よし、それなら少し待ってて。

( なんでも食べられると聞けば頷いて上記を述べる。
手早く安い食材を選ぶのは慣れたもので、体の大きな他の人外達や他の人間の間をすり抜けながらもお目当ての食材を次々と確保していく。
時々周囲の者たちに小言を言われるが、それもいつもの外面でにこやかに対処しているようだった。歯向かうよりもその方がお互いに余計な時間を使わずに済むし、なによりも相手にするのが面倒だ。
そうこうしながら数十分もすれば数日分の食材を手に相手の元へと戻ってきて。)