永遠 2023-04-22 00:24:03 |
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…そっか、じゃあ少し休憩だね。
今日の夜は何を食べたい?あ、そう言えば家の近くにケーキ屋さんが出来ていたね、帰りに買って帰ろうか。
( じんわりと、身体が温かくなる。嫌な熱だ。スマホが温かくなるのと同じようなもの。古いくせに無理に稼働し続けようとするが故に、こうやって身体の異常に不安を覚える。足元にしゃがむその小さな姿。昔を思い出す、よくこうやって足元に近寄っては自身の充電を待つ姿を見ていたものだ。懐かしい、大きくなったから少しだけ見下ろす高さも変わって寂しくなっていたが、こうやって見てみれば何も変わっていなかったようだ。ふ、と柔らかな笑みを溢すとその頭部に手をぽん、と置いては左右に揺らして頭を撫でる。泣きそうになっているな、自身には悲しみの感情が少し乏しく設定されているが、あくまでも自身の感情であり、彼女の感情はよく読み取れる。息、振動、脈、挙動、言動、どれもこれも誰より近くで見てきたのだから。空気を和ごすように話題を変えてみれば、自身もすとん、と隣に腰を落とす。撫でる手を離し、彼女の小さな手を握ればゆっくりと立ち上がらせてそんな提案をしてみた。
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