「歌仙兼定、今日からここでお世話になるよ。先日、僕のいた本丸が解体されてしまって……ええと」 腹をくくって先輩職員たる相手に挨拶したはいいものの、いきなり興味がないと出鼻をくじかれ、続いて不祥事がゴロゴロと転がっている黒い棚を見やると、自らがいた本丸のことを思い出して顔をしかめ。けれど耳慣れない言葉に気を取り直して。 「こう……ちゃ?初めて聞くよ。……お茶の種類かい?」