政府職員 2023-04-15 00:56:57 |
通報 |
「……そうか。それは、その……気を遣わせてしまったね」
先制攻撃を食らった気でいたが、初対面から自身の特性を把握しているあたり、本当に人に興味がないというわけではないらしく。もっとも自分としても、改めてあの主のことを語るのは億劫だったから、既に相手に把握されていることに胸を撫で下ろし。だーじりん、みるく、といった耳慣れない言葉に困惑しつつも、初めて見る赤いお茶に驚き、ティーカップに注がれる様子をまじまじと見つめ。
「ああ、紅茶とやらはよく分からないけれど、その急須と茶器はとても美しいね。……せっかくだから、そのままいただこう」
恐る恐るといった様子でティーカップを持ち上げ、口をつけると、パッと目を輝かせ。
「何だい、これは!とても美味しいよ。上品な香りで、渋みと甘みがちょうど良い。しかも美しい色をしているし、こんな飲み物があったなんて……すまない、喋りすぎてしまったね」
トピック検索 |