匿名さん 2023-04-02 18:19:54 |
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( なんだか不安げに此方からの提案を飲み込もうとする愛弟子をみて、クスッと小さく微笑めばその頭に優しく手を置いた。“感覚的”と言葉を選んでくれるところからも優しさが滲み出ているが、今もきっと自分に気を遣ってくれているのだろう。
こんな森の奥に住んでいるぐらいなのだから、人目を避けていると思われるのも自然だし、実際自ら街に出かけることも稀だ…現に、人目を避けているのも間違いではない。
だが、弟子と出掛けることは好きだし、久し方ぶりに街へ出るのも悪くは無いだろう。)
もちろんだよ。
ほら、おいで。
( 思考の末に右手を差し出してきた彼に、にこやかに上記の返答をすれば、玄関口にあったローブを羽織り左手を差し出した。
エスコートするように外へと向かえば、独りでに浮遊する箒の後部へと軽々彼を乗せる。
彼の前へ此方も箒に跨がれば、相手の手を自らの腰へと誘導して“ちゃんと掴まっていてね”と声をかけた。
そして、箒はふわりふわりとその高さを上昇させ、目的地の方を向けば風に乗って前進し出す。心地よい程の疾走感に晒されるが、徒歩で行くよりも随分と速いことだろう。)
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