匿名さん 2023-03-29 23:07:00 |
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女神様にでも微笑まれたかな。実は僕も驚いてる。
( 戯れ言も案外本物なのかもしれない。見知った人影を見失わぬように開いた眼が、今更春風由来の乾燥で潤み。緩慢な瞬きを幾つかすれば徐ろに水分を帯びた双眸で目的の人物と路上にあるがゆえに少々簡略化された店構えを視認し。兎に角今は少女と逸れず辿り着けたことが何よりの安心感を齎し、繋いだ手に微かに力が籠る。ゆったりした歩幅に合わせ少女の軽口に応じて。陽光を浴び柔い風に触れるブロンドが眩い。もしもインスタントカメラが購入出来たのならば、単なる平穏な日常を切り取りたいと切に願い。歩を進めていれば目的地に到着し、店主の紳士的な装いの老人に声を掛け )
…帰りはマシな道を探そうか。逃げないよ、彼も歳だからね。僕達なんて孫みたいなものだろうし、イルゼに会えたら喜ぶんじゃないかな。──お久しぶりです。
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