主 2023-03-12 23:09:40 |
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(翌日、疲れからか冷房を付け忘れていた様で蒸し暑さに目を覚ます。太陽は一足先に目を覚ましていた様で扇風機を占領していた。「おはよ。」と寝惚け眼のまま言いエアコンのスイッチを入れる。)
『お母さん、今日お休み?』
「と、信じたいんだけどお盆中は何かと仕事が多いんだよな。」
『んー。そっか。お父さんは?』
「どうだろ…。ってか、何かあるの?」
(太陽がおずおずとした様子で差し出して来たのは回覧板に挟まれていた花火大会のチラシ。)
『見に行きたい。』
(最近仕事は立て続けだった。息子の我儘くらいは聞き入れたい。徐にスマホを取り出し連絡するはMEFにいるであろう理沙。)
『-はいはーい。おはよ燈。どしたの?-』
「おはよ。守もいる?」
『-まだ来てないよ。そろそろじゃない?-』
「そっか。あのさ、伝えて欲しいんだけど。今日一日私と日影休みたくて。」
『-それは全然大丈夫だけど、…珍しいね。何かあったの?-』
「太陽と、花火大会行きたいの。」
『-ああ!えーめっちゃ良いじゃん!じゃあ出現情報あったら私と守で行くから大丈夫!気にしないで楽しんで!-』
「ホワイト会社でありがたいよ。ごめんね、お願い!」
(スマホをテーブルに置いては瞳を輝かせながらこちらを伺っていた太陽へと向き直る。)
「よし。じゃあ夕方になったら花火大会行くよ。折角だし甚兵衛に着替えて行きなよ。」
『やったーーー!かき氷食べる!』
(大袈裟なまでに喜ぶ太陽を微笑ましく見詰めては天気予報の雨の知らせを不安げに見ていて。)
(時刻は夕方。天気予報は正しかった様で空には暗雲が立ち込めているも太陽は楽しそうにはしゃいでいて。
偏頭痛予防にと薬を流し込んでいた相手も太陽が並びたがった屋台に一緒に率先して並んでいる。
かき氷屋の屋台に並んでいる最中、二人の隙を見計らい一瞬離れてはビールを片手に二人の元へと戻り。)
『僕、青いかき氷が良い。』
(500円を握り締め、自分の番になった太陽は屋台のおばさんにお金を渡し、引き換えに受け取ったブルーハワイのかき氷に瞳を煌めかせる。
そろそろ雨が降り出しそうな空模様。
念の為に来客用テントの中のベンチに座らせては、自分はビールを片手に先程購入した焼き鳥を食べる。
相手と出会った頃は全力のぶりっ子をしていた為、こんな姿を晒す未来は想像出来なかっただろうな、なんて考えていて。)
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