主 2023-03-12 23:09:40 |
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(新本部、対マガツキ専攻対策結社エモーショナルフォクシー(以下略称※MAF)が発足、設立されてから半年が経った。
マガツキの脅威は日々増大していくと共に人々の意識の中に定着していった。)
『―本日のMAFに対する被害報告、今後の首相からの依頼などは以上になります。』
(現在MAFは日本国の管理下にあるが実際は《英雄》二人に勝手に動かれては危険・・・という項目の元組織を管轄させることで飼いならそうという魂胆だ。社長になったとしても結局はフランチャイズの社畜というわけだ。)
「・・・はぁ。社畜と社畜のダブルワークかァ。」
(ため息をつくのも何度目か分からない。とにかく人手がほしい。
「そろそろ燈が着く頃か。‐なあ倶利伽羅?」
(あの戦いの後から倶利伽羅の存在が消えたようにない。倶利伽羅の力は発現できるのに。それは燈も同様の様だ。魔我津狐緋人にはなれるものの夜刀神と闇御津羽神の姿が見えないと…。なので少しでも守のような戦力がほしい。)
「考えてもしょうがないか」
(すると本部の入り口に人が立っている。誰だ。関係者ではない。とりあえず行くか。)
「ここは立ち入り禁止だ。君は誰だ。返答によっては君はこの世界にいなかったことになる。」
(そこに佇み少し怯えているその【少女】からは不思議な力を感じ取った。力というより何か内に秘めたものだ。その少女は俺の圧に押されながらも鋭い目つきでこちらに口を開いた。)
『…ッ。そっちが呼んだんじゃない。』
「?いや。呼んでないけど?」
(俺は少し呆気にとられた後そう返答した。すると少女は携帯端末のメッセージ画面を見せてきた。その内容に思わず笑ってしまった。)
【初めまして。いきなりメッセージを送って驚かせてしまいごめんなさい。貴女の動画を拝見させて頂いて少し興味がありましたので、良ければ直接お話させて頂ければと思います。今からお送りする場所に必ず一人でお越しください。もし誰かがついてきたり、このメッセージの事を話したりしたら命の保証は出来かねます。この世に存在していたければ必ずお越しください。‐MAF‐】
(ああ。燈だ。これ、この丁寧なのに必ず相手の上に立つ言動、この容赦ないサイコパスメッセージ。燈だああああああああ!!!!!!)
「…えー。ごめんて。確かにウチのが送ったみたいだね。まじでごめん…。」
『それで、要件はなんですか。』
(急に肝が据わったな。やはりなにか違和感がある。)
「そうだな。とりあえず送った本人が来るまで立ち話も何だし付いてきてくれ。」
『はぁ…わかりました。』
(もしかしたら燈第二号?そんなわけ…ないよな。)
(俺は会議室兼俺と燈のさぼり場に向かっていた。少女は歩きながら管制室や様々な設備に強張った様子で付いてくる。途中の修錬場で守が修行をしていたがこちらに気付き『社長、お客様ですか?お茶淹れましょうか?』と聞いてくる。)
「いや、自分でやるよ。守。今日のメニューこなしたら会議室来てくれ」
『?はい!わかりました!』
『今のは?誰?何をしていたの?銃みたいなの持ってなかった?』
(興味本位かそれとも恐怖心か、少女が質問してくる。)
「今は答えられない。ところでさっきのメッセージにあった動画って?」
『多分これの事…。』
(その動画の内容に少し驚いた。違和感の正体はこれか。)
「君に声が掛かった理由は大体分かった。詳しい話は副社長が来てから話そう。あ、君にそのメッセージ送った人ね。多分驚くよ。」
『もう十分驚いたわ。』
(そうだよねぇ。あんなメッセージ来たらねぇ…。)
(そんなこんなで会議室に到着し席に着いたところで燈からインカムに今着いたと通信が入る。事情を説明し少女が来ているので会議室に来てほしいと返して。)
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