狐緋人

狐緋人

主  2023-03-12 23:09:40 
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___其ノ社滅ビル時、狐緋人モ滅ブ。禍憑鬼ヲ退治シ社ヲ死守セヨ。___






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  • No.20 by 稲荷 日影  2023-04-03 21:56:58 

『そこです。そこが狐緋人の元…本部です。』

(俺はあのオペレーターの青年の声に車を止める。)

「ここか。ひでぇもんだな」

(そこにあるのはネオンや電光が走っている元は世界遺産であったであろう建物。そう。日光東照宮だ。)

『後は本部からハッキングした場内のマッピングデータを全て送ります!』

「ありがとな。青年。最後に名前を聞いてもいいか?」

『僕の名は。マモル です。日影。燈。無事を祈っ…』

「祈るなよ。お前は目の前の大切なものを守れ。その名前に恥じないようにな。これは"最初"の仕事だ。」

『…っはい!』

(その声に俺も奮起しインカムを切る。燈を見ると小さく頷いた。)

「よし。行くか!」

(待っていたかのように境内の門が開く。すると)

『おや。お越し下さっていたのですねぇ。』

(少し怒気が混じった声でこちらに話かけてくるのは高級なスーツに身を包んだあの中年の男。)

「うるせぇな。待ってたんだろ?」

(俺は少し嫌味ったらしく言い返した。中年は続けて話す)

『まずは自己紹介をしなければいけませんねぇ。』

(隣で燈が『あ??』と呟くが中年は気にも止めず)

『私の名は…陰陽頭、安倍晴明(ハルアキラ)と申します。驚かれましたかな?。無理もない。私は晴明(セイメイ)の影武者だったのですよ。』

「なんだと…!」

『以前日影にはお話しましたねぇ。兄弟子が居たと。』

(燈が『まさか、じゃあ…!』と言うと。)

『えぇ。そのまさかですよ。私も兄と同じ始まりの寄子。闇の心門を開いた者ですよ。』

「…数百年生きながらえて何が目的だ。」

『私はね日影、燈。圧倒的な強者というのは兄の事だと思っていたのですよ。兄は…晴明は天才だった。そんな兄を私は尊敬していたのです。しかし何時しか兄は姿を消し、陰陽庁は私を陰陽頭として影武者に置いた。私は悲しみや嫉妬、寂しさに暮れ心門を開きそして禍憑鬼を生み出したのです。再び合間見えた時にはそんな私を兄は敵と見なし狐緋人となったのです。』

「何が言いてぇんだ』

『晴明は太陽のような輝きを放っていた。喜怒哀楽全てを人生として楽しんでいた。私はそれが許せなかった。私は兄の様になりたかった。だがなれなかった。どうしてだと思いますか?』

「知らねぇよそんなの。」

『私の兄が絶対的強者であったからだ!私は奴の後ろを歩くしか無かった。』

『なら最初から私が強者であればいい!世界を呑み込み私が君臨すればいい!』

『私は負与という術を完成させ禍憑鬼を生み出した。だがそれだけではない!負与は人間の精神や感情を作り変え人工的に寄子を作り出す。その寄子の負の感情を増幅させ闇の心門を開かせる。その力で邪神を呼び出しこの世界を丸呑みにするのだよ!』

「そしたらお前まで呑まれるだろ」

『その為の太陽くんじゃあないか。太陽くんの天照大神の力で私だけ闇から引き上げてもらうのだよ。正確には天照の核さえあればいい。つまり。太陽くんの心臓だ』

(初めて頭に血が登るという言葉が理解できた。握っていた手から血が流れているのに気付いた。)

(隣では燈も同様に握っていた刀からポタポタと血が落ちていた。)

「てめぇ…」

『いやはやそれだよ。誰かの為に必死になりうるその感情が私は憎い!そしてここまで話したのだ!死んでもらう為にも最初から全力を出させてもらおう!』

(俺が踏み込むより早く、燈が飛び出した。)

(刹那、『-待ちなさい-』『-待たれよ-』という声と共にハルアキラの動きが止まった。)

『なんだ!何が起きた!』

(ハルアキラが動揺しているとチリンと何処からか鈴がなる..すると『おとうさん、おかあさん。おともだちがそっちいきたいって!』と太陽の声がした。)

「太陽!?」

(俺が太陽の名前を呼んだ瞬間辺りが白い空間に変わる。目の前には鳥居のようなものが立っている。)

「ここは、どこだッ!」

(すると鳥居の中から『-ここじゃ-』と声がする俺は導かれるように鳥居の中に進んだ。)

『-もう少し近こう寄ってくれぬか、日影よ-』

「でけぇ....。」

(そこに居たのは見るに巨大な龍だった。しかしいつから居たのかも分からないその龍に妙な懐かしさと温かみを感じた。)

『-儂の名は倶利伽羅、火を司る龍神じゃ。遥か前からウヌの精神に凄めいておった。だが天照大御神様の…いや。太陽殿のお陰でこうしてウヌに合間見えた-』

「そうか、だから…。」

『-そうじゃ。ところで、今目の前の下衆に一撃入れようとしたじゃろ?奴には効かんぞ?奴は原始の寄子。憑いているのは恐らく邪神じゃろうよ-』

「じゃあお前の力でもくれんのか?」

『-飲み込みが早うて助かるわい。そうじゃ儂と印を結べ。さすればウヌの力になろうぞ-』

「どうすればいい。」

『-なぁに。簡単じゃよ。ウヌの好物を寄越せ-』

「は?んなもんもってねぇよ!」

『-いめーじじゃよ。想像せぇ-』

「わかったよ。」

(すると倶利伽羅の目の前に卵焼きが出てきた。)

『-なんじゃ。これは。-』

「卵焼きだよ。燈特製のな!」

(倶利伽羅は卵焼きを口に放ると)

『-おお!美味じゃ美味じゃ!』

「それで、この後どうすればいいんだよ」

『-うーむ。そうじゃなウヌのその、がんとれっと とやらに変わろう-』

「は?」

『-なんじゃ、儂を最初に使った不動明王は剣に憑依させて倶利伽羅剣!とか言っておったぞ?-』

「サラッとすげー事言うのやめろって」

『-ではいめーじせよ。そして名を叫べ!-』

(あー、ガントレットだし俺格闘専門だし...)

『-決まったかの-』

「おう!《倶利伽羅拳》急急如律令!」

(叫んだ瞬間左腕に龍の文様が浮かび上がり、装着しているガントレットから紅い龍鱗が生えてくる。俺の右手は龍の腕に変化していき紅の炎が纏っている。)

「あ、そうだ。そういえばもう一体いなかった?」

『-あぁ。夜刀神か。あやつは…そりゃウヌのツガイの方であろう?-』

(燈は大丈夫だろうか。)

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