(その佇んでいる人影の容姿が露になった時、息を呑んでしまった。あまりの美しさに、まるで絵画をも凌駕するその光景に動けずにいた。そして、自分が感じた甘い香りはこの少女からすることに気づいた。相手がベンチに寝たのを確認してゆっくりと近づく。もう理性なんてほとんど働いておらず、本能だけで行動している。近付きたい、この少女の血を吸ってしまいたい、そんな感情だけで行動している。そして、眠っている相手の顔をのぞきこんで)