マフィアの女 2023-03-04 20:22:26 |
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>194 紅鈴
ドーモ。……ありがてぇ、頂きマス。
!……一緒に食う人が居ると飯の美味さが益すって、最近、知ったんだわ。姐さんも、食う。
(例え殺し屋の血筋として幼少期からその道で食っていけるよう仕立て上げられるでもなく、気付けば両親の存在が分からないまま、取り残され。愛嬌は一欠片もなく、害なす者見て見ぬ振りする者、利用しようと貼り付けた笑みで汚い手を差し出す偽善者の胡散臭さ満載ときたら、汚く大人がバケモノに見え、生き急ぎ死へ真っしぐらだったが、拾われてからは、大人を見る目が変わった。裏社会に足を踏み入れ、例外除き無理・ヤダ・テメェには従う気になれねぇ、の三拍子な物言いは常々だが、まるで手負いの獣が威嚇するような警戒心剥き出しに荒んでいたのも、義理人情に触れる度、年齢を重ねる毎に今では多少落ち着いた。上の立場の活躍を見て戦う強さを学び、オレからしたら彼女が蝶舞蜂刺らしい印象のある洗練された動きの闘い方ならば自身の大きな動きに釣られ注意散漫となる敵の様は滑稽で。それこそ危うい印象に力任せな処も感じ、見えない手綱を握ってて貰う必要があるも特例にしか扱い切れず、弱い立場を救い時に敵の実力が上だとしても身を挺してなるべく護ろうとする此のやり方はメイジーにとって闘い易いのだが。救われ拾ってくれた手に、弱きを助け強きを挫くこうして救おうとする人類が居るなら、世の中捨てたモンじゃない。彼女が口にする諺へ、うん!と力強く首肯き双眸細め口元は三日月のように弧を描く。も、撫でられ「ンな荒っぽく撫でると絡まんだろが。」別に乱れるのは構わないも万が一絡むのは避けたい。フイッとそっぽ向くがダメとは言わない辺り、悪い気はしないようで。すると、大男が運んでくる数々の料理に、鼻腔を擽られる。温かいおしぼりを彼女が持って来て手へ乗せてくれると受け取った其れでフキフキ拭い、両手を合わせ。はぐはぐ、もぐもぐ…口へ運び胃に詰め込むその顔は笑みを深め、表情の明るさが年齢相応に益し、舌鼓を打つ。片手間にさっさと済ます自身の贅沢な食事はいつ振りだろうか。吸い込まれるように一皿目の半分を食し終えたところで傍と気付く、此間他の者に渋々飯へ連れられ、勘付いた事で彼女も、と口にして。)
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