匿名さん 2023-02-22 09:00:47 |
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!…ふふ、えぇ。
( 当然のように優しく握られた手に、思わず嬉しそうにぱっと表情を明るくさせる。先ほどまでの兄への八つ当たりの気持ちはどこへやら、こんな簡単なことで幸せな気持ちに変えてくれるのだからまるで彼女は魔法使いみたいだと思い。自分もアンティーク調の可愛らしい小さなトランクケースを持ちなおせば、これからの時間ずっと彼女のことを独り占めできるのだと。今日のためにいつもよりも少し良いヘアトリートメントやボディスクラブを使って自分磨きをしたのだ、好きな人のための努力は桜華にとって全く苦ではなくむしろ楽しかったようで、いつもよりも自分に自信をもって彼女の隣に並べる。「 あのね、お父様ったら心配だからってお家を出る前に防犯ブザーを持たせようとしたのよ。しかも3つも。仕方ないから1つだけ持ってきてあげたのよ。 」くすくすと可笑しそうに笑みを漏らしながら、今朝家を出る前に自分に防犯ブザーを渡してこようとした父親のことを思い出せば彼女にこそこそと密告して。 )
【西園寺 奏】
ふふ、褒め上手。
兄妹そろってオトすつもりかい?
( モデルみたい、と褒められれば特に謙遜するわけでもなくくすくすと穏やかに微笑んではこてりと首をかしげて彼と目線を絡めて。つん、と男性にしては白くしなやかな手で彼の鼻先を押せば「 今日のスタイリストさんの腕が良くてね。妹の手柄だよ。…さ、俺たちも行こうか。可愛い妹たちを見失ってどやされるのは俺だからね。 」と肩をすくめながらちょい、と人差し指で彼に`おいで`と示しながら先に歩き出して。初々しくてかわいいなあ、と他人事のように思っては彼のようにまっすぐな子はちょっとからかいがいがあるんだよな、と薄く整った口角をあげて。 )
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