匿名さん 2023-02-22 09:00:47 |
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【 西園寺 桜華 】
ええ、行きましょ。
( 優しく繋がれた彼女の手を自身もきゅ、と握り返せばふわりと微笑んで朝食会場へと歩き出して。こうして旅行に来て旅館の朝ごはんを食べるというのも随分と久しぶりで、柔らかな陽が差し込む窓たちに目をやれば昨日の騒ぎが嘘だったかのように穏やかな気分で。「 兄さんたちちゃんと起きられるかしら。 」とまるで他人事のように(実際桜華としては他人事である)問いかけては、もし起きれなかったら朝食のあとに電話くらいはしてあげようと優しいんだかそうじゃないんだか分からないようなことを考えながら隣を歩く彼女を見上げてにこにこと微笑んで。 )
【 西園寺 奏 】
ん、……本当だ。もうこんな時間だね。寝よっか。
( 彼の言葉にふ、と自分も我に返って左腕の時計を見遣ればもう時計の針はてっぺんから少し進んだ場所にあり。そろそろ寝なければ明日の行動に響くな、と自分もかの言葉に同意しては音もなくふわりと立ち上がればそのまま布団の敷いてある部屋の方へと。……さて問題はこの後。自分たちは晴れて恋人同士となったわけだが、こういう場合は一緒に寝るのだろうか。相手が女の子なら1度別々の布団に入って〝おいで〟と自分の布団を叩けばいつもめろめろと入ってくるが、相手は同性だ。果たしてそれでいいのだろうか。と考え込んでしまえば、マァ考えても仕方がないなとあっさり考えを放棄しては「 一緒に寝る? 」と驚くほどどストレートに、優しげな微笑みと共に首を傾げて。 )
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