匿名さん 2023-02-22 09:00:47 |
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【 西園寺 桜華 】
っあ、…。
( ぴたり、と全く意図していなかったタイミングで項に触れられればぴくんと肩を跳ねさせて甘い声を上げてしまう。周囲に人がいなかったからまだいいものの、桜華は慌てて両手でそっと口元を抑えては悪戯好きな自分の愛しい彼女へ抗議の目を向けて。だがしかしそんな声を上げてしまった手前気恥ずかしさもあるのか彼女の手を取ってドライヤーのある鏡の前へと。「 もう良い子でお座りしていてちょうだい。ちゃんと髪は乾かさなきゃだめよ、`王子様`。 」と彼女の椅子に座らせては痛みのないブルーブラックの髪をドライヤーで優しく乾かし始めて。幼い頃から自分を顧みない兄が濡れっぱなしの髪を放置していた為人の髪を乾かすのに慣れているのかその手つきに迷いはなく、熱いところないですか?なんて美容師のように彼女に問いかけてはふわりと笑って。 )
【 西園寺 奏 】
…っふふ、あはは、類くんは本当におもしろいね。
( 顔を真っ赤にしてこれでもかというくらい良い反応を見せてくれた彼に、わかってはいたもののやはりそれが可愛くて弾けるようにぱっと笑って。妹にこんな風にしてもあしらわれるだけだし(本当にあの子は彼女にしか興味がないので)、友達にやってもみんな慣れてしまったのか『お前普段それで女落としてんのか』『その顔がなければ最悪のくせに!』とプロレス技で締められるし。こんな反応してくれる彼がツボにはまって仕方がないようで。一口煽った久しぶりの日本酒は、ほのかな米の甘味の中にのどの焼けるような辛さが特徴的で、だがしかしスッキリと飲みやすかった。おそらく彼でもこれなら飲めるだろうと判断しては「 ん。結構辛口だけど美味しい。飲んでみる? 」と彼のほうに御猪口を差し出して。本来であれば飲みさしを渡すのは申し訳ないとは思うのだが、たった一口のために店員さんに御猪口を何個も持ってこさせるのは申し訳ないので彼には我慢してもらうとして。もし飲めるようだったら新しくもらえばいいのだ。 )
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