匿名さん 2023-02-22 09:00:47 |
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【 西園寺 桜華 】
ふふ、温泉の醍醐味ね。
確か出て左側にあったと思うわ。
( ポンポン、と叩くようにしながら丁寧に髪の水分を拭き取り、それから乾燥防止にボディクリームを塗りながら彼女の言葉にくすくす笑いながら返せば自分も後で飲もうかな、と。中学生の時までは給食でよく飲んだけれど高校生になってから牛乳飲む機会がめっきり無くなったなあなんて考えつつ彼女の方を見れば彼女の精錬とした雰囲気によく似合う藍色に白い花弁の舞う旅館浴衣に思わず見蕩れてしまう。和服まで着こなしてしまうなんて。「 ……浴衣、とっても素敵。 」とふわりと微笑んでは自分もクリーム色の生地に薄桃色のさくらがデザインされたフェミニンながら上品なデザインが気に入った浴衣に袖を通しつつ慣れた仕草で着付けて、髪は緩くヘアクリップで纏め湯冷ましに項をぱたぱた仰ぎ。 )
【 西園寺 奏 】
はは、……酔わせてみる?
( 顔を赤くした彼の反応がやっぱりなにだか自分のイタズラ心を刺激されるのかくすくすと可笑しそうに笑った後にテーブルに両肘をついて頬杖をついてはこてん、と首を傾げつつ彼の瞳をじ、と見つめたあとに〝なんちゃって〟とやはりアッサリと冗談だとネタバラシを。気を利かせて酌をしてくれた彼に良いのに、なんて笑いつつそれを受ければ少し気恥しい気持ちもありつつありがとう、と。「 ───大人の夜に、 」とふわりと柔らかく口角を上げながら乾杯するようにお猪口を軽くくい、と彼の方へ持ち上げたものの、ここが大衆居酒屋だと思い出せば彼のグラスにかちん、とお猪口をあてて。 )
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