匿名さん 2023-02-22 09:00:47 |
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【 西園寺 桜華 】
ん、……ふっ…、。
( 角度を変えて何度も落とされる甘い唇に、どろりと脳の溶ける感覚がする。身体中を駆け巡る羞恥とそれから甘い暴力的な悦楽に身を委ねるように、彼女に引き寄せられるのもそのままに熱を帯びた体を彼女に預ける。時折唇から甘い吐息を漏らしながらふと閉じていた目を開ければ、彼女越しに天井がありいつの間に、と思う。そこまで自分は彼女とのキスに蕩けていたのか、なんて。自分のすっかり熱くなった首元に顔を埋めながら問い掛けられた言葉にぴくん、と体を跳ねさせたあと「 嫌(や)、……止めないで、 」と頬にも、それから耳にも、首筋にも。淡い朱を散らしながらぽそりと強請るように答えては座布団をきゅ、と手で握りながら潤んだ瞳を逸らして。 )
【 西園寺 奏 】
ふふ、俺も誘おうと思ってた。
( 彼からの問いかけに柔らかに垂れた瞳をそっと伏せては、ちょうど自分もおなじことを考えていたと笑って。折角こんな観光地に来たのだから、〝大人〟の楽しみも必要だろう。そういえばここら辺は日本酒が有名なんだっけ、の記憶の中の引き出しを漁っては「 類くん、お酒は何が好きなの? 」と折角ならば彼の好きなものを飲みたいなと微笑む。奏は煙草もお酒も人並みに嗜む(と自称しているが酒に関してはかなりのザルである)が、自分よりも肝臓が若いし彼のがたくさん飲むのかなあなんて首を捻りながら問いかけて。外に飲みに出かけるのもいいし、酒屋で地域酒を買って客室で飲むのもいい。どこが機嫌良さそうに形のいい唇をあげては、どうしようかなぁなんて考えて。 )
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