匿名さん 2023-02-22 09:00:47 |
通報 |
ん、っ……
( ふと距離を縮めた彼女の蠱惑的な囁きに思わずぴくりと肩を跳ねさせる。いつもよりも少し低くて意地悪な、自分しか聞くことのできない〝いつも優しくてにこやかな学園の王子様〟ではない彼女の一面。自分の手に重なった、自分よりも少しだけ骨ばったしなやかな手の感触。その2つが相まってそわりと腰をくすぐる感覚が桜華の目をもうすっかり覚ましてしまったのだが、でもいい子に待てができたお姫様にも、人の為に頑張って活躍をした王子様にも、ご褒美は必要だ。そんな言い訳を心の中で重ねながら、返事をする代わりに彼女のディープ・ブルーと自分のヘーゼルをキスを強請るかのように数秒だけ絡ませた後そうっと瞼を閉じて。 )
トピック検索 |