主 2023-02-11 00:33:03 |
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( 手早く済ませて帰ろうと待っていれば襖が開き、現れた売人と共に連れ立つ相手の姿におやと思う。髪こそ隠れているがあの人を惹きつける深紅の瞳と真白の刀。まさかと心がざわつくが核心は持てず、平静を保ち机の上に置かれた布袋の代わりに代金が包まれた布袋を懐から取り出して机の上へ置き。
そして、此処で一つ試してやろうと。
随分良い酒だな。代人に売りつけなければいけない程商売が上手くいっていないのか?…まあ良い。物には興味がある。安くしてくれるなら乗ってやってもいい。__其処のお前は興味ないのか?
( 寺子屋の時よりも抑揚はなく抑えた声、皮肉を混じえて存外あっさりと話に乗ってやる。勿論阿片など毛頭興味もない。ただ情報源として何かと使える。それにもし護衛の男が“孤児荘の管理主”なら__、他人のどうこう等関わらないのが得策。己自身の正体も気付かれる可能性もある。だが子どもに優しい男が裏に手を染める人間の可能性があり、どんな男か気になって。
此の場を後にしようとする相手に声を掛け、代人として受け取った阿片の入った袋をゆらゆらと揺らし「お前も興味があるなら俺が此れから買う分の分け前をくれてやってもいい。積った疲れも忘れられるし気分も良くなれる。」と変わらず感情の読み取りづらい声色だが、己の毛嫌いする人を阿片の闇へ陥れる売人の物言いを真似て誘い。)
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